井上大輝法律事務所

調停・和解あっせんを時々お勧めする理由&お知らせ

2020年01月31日コラム

弁護士の仕事というと裁判のイメージが強いかもしれませんが、最近は調停手続(それと、弁護士会の和解あっせん手続)でも、弁護士をつけることは決して珍しいことではないです。

民事裁判では裁判官が積極的に(少しでも芽があれば)色々なタイミングで「交渉の席にはつけそうですか、どうですか」とお勧めされることが多いので、あえて初めから調停(和解あっせん)をするときはたいてい目的があります。

(1)積極的に話し合いを求める姿勢を示したい(裁判所や相手方に、こちらは決して積極的に闘いたいわけではないという姿勢を示して譲歩を求める)

(2)非公開の手続で決着をつけたい(裁判は公開が原則なので)

(3)早めに解決したい、裁判をしたというイメージが嫌(特に弁護士会での和解あっせんの場合)

(4)争いごとを解決するための費用をできるだけ抑えたい

(5)法律やいま集まっている証拠などによって認められそうな結論以外のことの希望・要望がある

離婚の話とかだと法律上も調停を先にすることが原則となっていますが、それ以外の一般の調停をあえて選ぶ理由は、と聞かれれば、こんな感じです。

積極的に調停(和解あっせん)の手続を求めに行くような場合では、裁判外ならではの案が出て、それが解決のきっかけになることもあります。

直接の交渉では言いにくいことが、間に第三者の調停員(和解あっせん委員)を挟むことで、という場合もあります。

裁判にする前の段階でまだ話し合いの余地がありそうであれば、状況の見極めは弁護士的にしっかりやりますが、これらの手続を使うことも選択肢に入ります。

2020年2月3日(月)は、弁護士向けにこの和解あっせんの手続に関するスキルアップの勉強会があり、僕も1日事務所を開けて参加する予定です。

やむをえず裁判をお勧めするときもありますが、できれば裁判まではしたくない(裁判所まではちょっと)というご相談もこれまでに多く承っておりますので、気兼ねなくお話頂ければと思います。